肩こり・首こり

首こりがマッサージで戻るのはなぜ?揉む場所が違うのかもしれません

院長が背中を手技で整えている手元

マッサージに行った日の帰り道は、確かに軽い。ところが、二日か三日もすると、首のこりはきれいに元へ戻っている。また予約を取る。また軽くなる。また戻る。


「自分は人より凝りやすい体質なんだろう」「揉み方が足りないのかもしれない」。そう考えて、次はもっと強く押してもらうようお願いする。それでも、戻るまでの日数はあまり変わらない。


でも強さが足りないのではなく、揉んでいる場所のほうが違うとしたら、どうでしょうか。


凝っている場所は、頑張っている場所です


体を支える力が、左右で半分ずつ分かれていると考えてみてください。何かの理由で片側の力が落ちると、その分をどこかが引き受けることになります。引き受けたほうは、ずっと働き続けます。


硬くなるのは、その働き続けているほうです。つまり、硬いところは怠けている場所ではなく、いちばん頑張っている場所であることが多いのです。


頑張っている側をゆるめると、その瞬間は楽になります。当然です。ただ、支える配分が元のままなら、体はまた同じ場所に仕事を回します。数日で戻るのは、体質でも、揉み方の問題でもなく、配分が変わっていないから、と僕は考えています。


本当に手を入れたいのは、力が入りきらずにサボっている側だったりします。ところがサボっている側は硬くないので、触っても気持ちよくありません。気持ちのいい場所と、用のある場所は、しばしば別なのです。


もうひとつの理由――「巡り」のほう


自転車を思い浮かべてください。サドルの高さが体に合っていないと、こぐたびに決まった場所へ負担が寄ります。これが配分の話です。

一方でタイヤの空気が抜けていると、どこも壊れていないのに、全体が重い。こちらは巡りの話です。空気を入れてもサドルが合わなければ、また同じ場所が痛みます。サドルを合わせても空気が抜けていれば、軽くはなりません。


眠れていない。食べたものが体の材料になりきっていない。冷えている。緊張が抜けない。こうしたことが続くと、支える力そのものが落ちていきます。マッサージは表面の緊張をゆるめてくれますが、空気を入れる役割までは担っていません。


マッサージが悪いという話ではありません


念のために書いておきます。マッサージが良くないという話ではまったくありません。緊張がゆるむこと、呼吸が深くなること、気持ちがほどけること。どれも体にとって大切なことです。


僕はカイロプラクティックを25年続けてきました。手で触れて整えることの価値は、よく分かっているつもりです。


当院では、姿勢や骨格の配分を確かめたうえで、髪の毛ほどの細さの鍼で深い層にはたらきかけ、脈やお腹の状態も一緒に見ていきます。首のご相談でお腹を触らせていただくことがあるのは、そのためです。


「戻るまでの日数」で確かめてみてください


もし今、通うたびに軽くなって、数日で戻るということを繰り返しているなら、確かめてほしいことがあります。戻るまでの日数が、少しずつ延びているかどうかです。


延びているなら、配分のほうが動き始めています。何年も同じ日数のままなら、手を入れる場所を変える時期なのかもしれません。


夕方になっても首の重さを気にせず過ごせる日が増える。パソコンから顔を上げたときに、いつもの「またか」というため息が出ない。そういう変わり方をします。なお、感じ方には個人差があります。


なお、手のしびれや力の入りにくさ、急に強くなる頭痛やめまいを伴う場合は、まず医療機関を受診してください。


揉んでも戻る。その繰り返しを、強さのせいにする前に、場所のほうを疑ってみませんか。


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