目の奥が痛い・重い——首こりから来ていることがあります
夕方になると、目の奥が重い。奥のほうを指で押したくなる。目薬をさしても、その場だけで戻ってしまう。
眼科で検査を受けたけれど、目そのものには問題がないと言われた。ブルーライトカットの眼鏡も買った。画面の明るさも下げた。それでも、夕方の重さは変わらない。
「パソコンを使う仕事だから仕方ない」。そう片づけている方は、少なくありません。
でも――目を休ませても変わらないなら、痛みの出どころは目ではないのかもしれません。
後頭部から、目の奥へ
首の後ろから後頭部にかけて、細かい筋肉が何層にも重なっています。頭を支えているのは、この層です。
首が前に出た姿勢が続くと、この後ろ側はずっと引っ張って支え続けることになります。傘をまっすぐ持てば軽いのに、少し前に傾けただけで手首にこたえますよね。首も同じです。
そしてこのあたりの緊張は、後頭部から額、そして目の奥のあたりへ、痛みや重さとして感じられることがあります。症状が出ている場所と、負担がかかっている場所が離れている――体では、めずらしいことではありません。
天井にシミができたとき、そのシミの真上で水が漏れているとは限りませんよね。配管を伝って、離れた場所から流れてきていることがあります。体も、似たところがあります。
もうひとつ、ピント合わせの筋肉の話
目には、ピントを合わせるための小さな筋肉があります。近くを見るときは縮み、遠くを見るときはゆるむ。
画面を見続けるということは、この筋肉を縮めたまま何時間も過ごすということです。しかも、その切り替えを担っているのは自律神経――体を動かすモードと休むモードを切り替えるはたらきです。
そして自律神経は、首の細いところを通っています。首の緊張と、ピント合わせのしづらさは、別々の話ではなく、同じ線の上にあることがあるのです。
夕方に重くなるのは、一日のあいだに縮めっぱなしにしてきた結果が、そこで出ているからだと考えられます。
自分で確かめられること
ひとつ、試してみてください。目の重さを感じたとき、後頭部の生え際あたりを、指の腹でそっと触れてみる。
左右で硬さが違う、押すと目の奥に響く感じがある。
そういう場合、首から来ている可能性を考えてみる価値があります。
強く押す必要はありません。むしろ、強く押すと後で重くなることがあります。確かめるだけで十分です。
あわせて、画面の高さも見てみてください。ノートパソコンをそのまま机に置いて使うと、視線はかなり下を向きます。その角度で何時間も過ごしていないでしょうか。夜に直したいものの多くは、昼のあいだに作られています。
当院での見かた
当院では、目のまわりだけを触って終わりにはしません。首がどの位置で頭を支えているか、その土台になる骨盤や足元がどうなっているかを確かめます。凝っている場所は、頑張っている場所だからです。
そのうえで、髪の毛ほどの細さの鍼で深い層にはたらきかけていきます。手のひらで押すと、どうしても浅い層から先に力がかかりますが、鍼は手前をかき分けずに必要な深さへ届きます。
目の奥の重さの背景に、眠りの浅さや冷えがあることも、たびたびあります。
変化は、夕方に出ます。18時を過ぎても、画面から目を離して窓の外を見たときに、ピントがすっと合う。家に帰ってから、本を開く気になる。なお、効果や感じ方には個人差があります。
なお、急に視力が落ちた、視野が欠ける、目の充血と強い痛みを伴う、吐き気を伴う激しい頭痛があるという場合は、まず眼科や医療機関を受診してください。
目を休ませても変わらない重さなら、少し離れたところを疑ってみませんか。
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